風は戦い、恋をする
「 私は、私の意思で決めたのよ!
エンラ様も了解してくれたわ!(言い逃げしたけど……)」
「どうせ、反対されたけど逃げて来たのでしょう?」
はーっとやつはため息をつく
ギクッ
す、するどい
恐ろしいコーーーー
「まったくバレバレですよ。 エンラ様のご迷惑になっていることも分かってください。
あと200年足らずで戦争が始まるんです。
どうせ「エンラ様の側にいるのは、私!」みたいなただの子供じみた感覚でエンラ様のお側にいられると士気が下がります。」
ぐさりッ
「 エンラ様のお側に遣えるのは、この私です! 」
そしてこの笑顔……
やっぱりムカつくッ
「……あんたねえ!! 自分がすべて正しいみたいなことばっか言ってるといつか痛い目みるわよ!
あんたみたいなの自分こそが正義みたいな神仏がいるから、私が入隊してエンラ様を守るのよ!
それに、女の神だから、とか言ってるやつらには負けないわよ!」
無理やりそれっぽい答えで言い返す翠
ちょっと何よ、その目は
「 ……女性としては、色気も足りなすぎるかと……」
……
こいつ、女ってところだけ拾ってきやがったーー
かっちーーーーーーーーんっ
「なんですってーーーーー!!!!!!!!!っこの腹黒男っ!!!!!!」
「ほらほら、うるさい女の子は嫌われますよ 」ニコッ
「女、女うるさいわね!あんたの取り巻きをしてるような女神とは違うのよ!」
「確かにそうですねー。貴女には色気がない」 ニコッ
「くッ~~、あんたみたいなのに騙される女神の程度がしれるわ!!!!!!」
「あ、今だいたいの方を敵に回しましたよっ」ニコッ
「……いい加減、その作り笑いやめなさいよ!!!!!」
「そうですね、貴女に私の笑顔は少し勿体ないかもしれませんねっ」
「てか、男神の癖にそのロン毛は何よ、髪を切りなさいよ!」
「 エンラ様も髪は長いですよ~」
「っっっエンラ様は良いのよーー!!!!」
「じゃあ、エンラ様の右腕の私もいいですね♪」
「はあ~?あんたが右腕??? 右腕になるのは私よーーーー!!!」
「私はエンマ軍の上神ですよ?貴女のような口だけ女とは違うんです」
「上神になるために試験を受けるんじゃない!」
「だから貴女には無理だとはっきり申し上げているではありませんか!」
「なんですってーーーーー」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチっっっ
お互い神仏化していないのに、後ろに風神雷神の姿が見えるような勢いだ
すると後ろから……
『 おぬしら~ うるさいぞ~、、、
何で会うたびにこうなる?』
ガシガシっ
頭を掻きながらエンラが現れた