風は戦い、恋をする

【入隊試験】

あっという間に時は過ぎーーー


入隊試験の日を迎えた


会場はもちろんエンマ城ーーーーー










入隊試験はトーナメント形式で戦っていくスタイルで、その戦いを見て上神・中神・下神に分けられていく。
しかし、勝ったものから上の位に決まるのではなく……
エンラ様・上神の推薦・引き抜き等々……選ばれ方は色々あるようだ。




ただ、勝てば見てもらえる機会が増えるのは、間違いない。






「目指せっ 優勝!!!!!」


えへん



翠は再度気合いを入れる。






今回の入隊志望者はざっと200ーーー






女神は翠一人のようだ








っっっまわりの私を見る目が気持ち悪いったら……っ



やっぱり、みんな無理だと思っているの?


……ムカつくわ~







そう思っていると、



「これより第1試合、 風神 対 鬼王 の試合を始めます!両者、謁見(えっけん)の間にお越しください。」

案内役の獄卒が叫ぶ









「ったく、なんだよ!女神の相手かよっ 初戦から余裕じゃねーかっ ぐははははははっっ」




第一印象ーーー  汚い。


唾飛んでるし……    不潔。








シカトだ、とりあえず。










謁見の間につくと、
すぐさま試合を始めるようだ……



周囲のものすごい興味の目、

謁見の間はスタジアムのようになっており、観客席もある

観客席は神仏たちで埋め尽くされていたーーーーー









『  対戦はまるで見世物だわ。 品定めをされているみたいでやな感じ……  
 それに…… 中心席のエンラ様の横に雷神もいるし、もっともっとやな感じ   』







すると、獄卒が声高らかに言い放つ

「それでは、試合を始める!両者前へ!!!」







両者、言われた通り前に出ていく



「試合は、片方が戦闘不能、または負けを認めるまで続行します。   では始めっっ!!!!!!」













鬼王が先に動いた


「俺様の棍棒(こんぼう)で一捻りにしてくれるわ!!! 現っ!!!!」



鬼王は神仏化すると、
体は巨大化、
そして、金の巨大な棍棒が現れた。











「うーん、そんなに早く手の内をさらしていいの?」





「時間をかけるつもりはないんでな! 早くカタをつけるぞっ!!」

そして唾が飛ぶ



やっぱり汚いーーーーー


そして、巨大な棍棒を振り上げ翠めがけて襲い掛かった




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