イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
ほころびの存在を確かめて、どうしたい?
なければ安心できるかもしれないが、本当にそこに傷口があったら、どう対処したら?
(うーん……わからない……)
遠子は漠然とした不安を飲み込みながら、なにごともなかったかのように、テーブルの上のワインボトルを持ち上げ直倫の空いたグラスへと注いだ。
――――・・・
「……な、お……もうっ……」
「ん? もう……また?」
遠子を組み次第た直倫が、ベッドの中で薄く笑う。
「まだ駄目だ……俺はもう少しお前の中にいたい……」
そう言って遠子を見下ろす直倫の目は、壮絶に色気があり、見つめられているだけでクラクラする。
(意地悪……やっぱり直倫は意地悪だ……)
あれから毎晩、直倫は遠子を抱く。
いくら帰りが遅かろうが、遠子に触れないと眠れないと言わんばかりに、遠子を抱いてから眠る。
初日に気遣われて、当分そんなものかと思っていたのだが、遠子が少しずつ直倫とのセックスに慣れて、リラックスして受け入れられるようになったと気づいてからは、少しずつその愛の行為が深くなっていく。