イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~

それでなくても遠子の通った学校は、難関校として名高く、彼女たちはそれぞれにキャリアを積み重ねるのだ。
全員の予定を合わせるなどなかなか難しかった。
結果、誰かの結婚式で久しぶりに会う、ということになるのである。


「じゃあ全員揃ったから、レストランに行こうか」
「だね」


気が付けばあっという間に十五分が経っていた。男性陣もやってくる頃だろう。

昔からリーダー的存在だったアンナの一声で、エレベーターへと乗り込んだ。




フレンチレストラン【オメガ】は、フランスで修行し大成功を収めた日本人シェフ監修の、最近人気のレストランらしい。
当然大きく窓がとってあり、東京の美しい景色が眼下に広がる。


「わ、きれいだねぇ~」


友人たちがキャッキャとはしゃぐ。

遠子が受付の男性に槇と名乗ると、「すでにお連れ様は到着されております」と、席に案内される。
広いフロアの長めのいい場所に、男性が四人待っていた。

窓を背にして一番手前に白臣の姿があり、楽しそうに談笑している。

メンバーは学生時代の友人と言っていたが、本当にそうなのだろう。はた目から見てもとてもいい雰囲気だった。

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