DEAR. -親愛なる君へ-
「宝石心臓を持つ存在についてです」
―――…ドクン!!
「……っ!?」
今までにないくらいの衝撃が、胸を走ったような感覚。
…ついに、僕…壊れた?
でも、手もちゃんと動くし、脳内コンピューターもしっかり動いてる。
…壊れてはない…かな…?
「宝石心臓って、私も聞いたことある…」
「俺も聞いたことあるぜ。な、レギオン兄さん」
「ああ。実際にその姿を見た者はいないが、宝石を胸に抱いた存在がいた。
人間・獣・妖精…あらゆる姿で生まれ、神から与えられた使命を全うすると消えてしまう。
それが、宝石心臓(ジュエルハーツ)」
―――…ドクン…ドクン……
「……じゃあ、ジュエルハーツを見つけて宝石を売れば…!!」
―――…ドクン…ドクン……ッ
僕は、胸が高鳴る理由がわからなかった。
宝石心臓。
「……っ」