DEAR. -親愛なる君へ-
苦しい。
ねえ博士。
こんな時、僕はどう対応したらいいんでしたっけ?
体温が異常に上昇している。
熱い、苦しい。
どうしてこんなにも苦しいんだろう?
ジュエルハーツとは。
…宝石を胸に秘めた存在。
心臓が…宝石でできた存在。
そうだ。
僕は知っている。
僕の脳はコンピューター。
耳は渦巻き貝が入っており、肺は丈夫な風船でできている。
そして食べたものを消化する働きをもつ胃は、すり鉢。
解毒作用の働きをする肝臓はモノド博士特性の薬箱…。
…そして、僕の体そのものであると言える心臓は……ダイヤモンドが組み込まれていた。
そうだ。
僕の心臓は宝石だ。
僕は『変わり者』だという考えはあながち間違いではなかったのかもしれない。
だって僕はここにいる誰とも違う存在だから。