DEAR. -親愛なる君へ-
HEARTS◇4
「…ディア?」
「っ」
リタの、僕を呼ぶ声が聞こえてはっとする。
カタカタと震える手に、リタの優しい手がそっと上から重ねられた。
「大丈夫? 震えてる…。それに顔色もよくないよ?」
心配…してくれてるの?
そんな僕たちを見て、またもフレイズがからかいに近づいてくる。
手に持っていた枝を、先ほどのように僕に向かって突きつけてきた。
「さてはディアお前…ジュエルハーツだな!?」
「…!!!」
僕は、フレイズのその言葉を聞いた途端、とっさに自分の心臓…ダイヤモンドが組み込まれている部分を押さえた。
「…え、何マジな反応してるんだよ? 冗談に決まってるだろ?」
「………」
冗談?
冗談なんかじゃない。
本当なんだ。
僕は、フレイズの言ったとおり…。