DEAR. -親愛なる君へ-
「みんなの言う『ジュエルハーツ』かどうかはわからない。だけど…」
胸に、手を当てる。
「僕の心臓が、宝石でできている事は、確かだよ」
「「!!」」
みんなの表情が一瞬にして凍り付いたのがわかる。
その表情が表しているのは…どんな感情なんだろう?
なんだかみんなが同じ表情をしているから、少し…おかしく思うよ。
「僕はあの研究所で、モノド博士という人に作られた」
「何言ってんだよディア…」
フレイズが僕の言葉を遮ろうとする。
だけど、真実を話さなくちゃ。
遅かれ早かれ、これは必ず放さなければいけないことだったんだ、きっと。
「だから、ジュエルハーツかどうかは、本当にわからない」
「ディア…っ」
くしゃりと、顔をゆがませるフレイズ。
…ねえ、そんな顔しないで。
「…僕はみんなと同じ、人間じゃないんだ」
「やめろって!!!」