DEAR. -親愛なる君へ-
ああ、もしもこの世に神様がいるのであれば。
―――僕は、笑うことができる人になりたい。
感情をもち、人間により近い存在として……生まれ変わりたいです。
博士は、僕を守って、僕の無事を確認して、嬉しくて笑ってくれました。
リタが無事でいてくれて、嬉しくて。
僕の口角は、力なくもしっかりと上げられていた。
辺りが、まばゆく光る。
「ディア、だめ……死んじゃだめ……っ!!」
必死に僕の名を呼ぶリタ。
けれど僕は、不思議と体の重みがすっと抜けて手を伸ばした。
その手を堅く握ってくれる、5人の友達。
……友達と言ってもいいのかなあ?
自問した。
しかし答えなんてものは、とっくにわかってた。