DEAR. -親愛なる君へ-
僕の体を包みこんでいる光がまぶしくて。
また、目を閉じた。
そんなとき、モノド博士がまた姿を現した。
でも、おかしい。
僕の記憶の再起にしては若すぎる博士の姿。
博士は、胸の辺りに手を当てている。
そして、空に向かって何かを祈っているようだった。
『私は神の端くれの存在にすぎない。故にこの宝石を胸に授かった』
博士の口から淡々と告げられる。
博士も、胸に宝石を抱いていた……?
『使命を必ず果たそう。ジュエルハーツである子をつくるという使命を』
優しいまなざしは、空の向こうへ向けられている。
手は、変わらず胸にあてがわれたままだった。
『ダイヤモンド……純情な愛、無償の愛をもってして、必ず』
そして博士の視線は、僕へと向けられた。
その瞳は、何も変わらない博士の優しい瞳のままだった。