夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
…でも。
一体何の為にそこまでヴァロンの事を……。
ついつい色々と気になる事があり難しい表情をしていると「みゃ〜っ。」と鳴き声が聞こえ、机の上に白猫が跳び乗ってきた。
「!…リディア。」
ヴァロンとアカリさんが港街の自宅を留守にする間、我が家で預かっている白猫。
私を見上げるその水色の瞳は、本当に名前の由来となっている人物のリディアと重なって見える。
「……大丈夫。
ヴァロンは私が守りますよ。」
そっと頭を撫でてやると、猫リディアは私の手にスリスリと顔をすり寄せてきた。
”シュウ、ヴァロンをよろしくね!
絶対にあの子を、見捨てないでやって…?”。
ヴァロンとリディアが対立した時…。
それを心配しながらも、何も出来なかった私に彼女が言った最後の言葉。
私とリディアの、約束。
何があっても守る。