夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「素直に私に従っておいた方が身の為だぞ。
…いつか必ず、後悔する。」
「……どういう、意味だ。」
心が、乱される。
分からない。
意味深な奴の言葉に騒つく心。
ただの挑発だと、思いたいのに…心臓がドクッと嫌な音を立て始めた。
「私はな、お前が嫌いなんだよ。」
「!ッ……。」
アランの片手が動揺していた俺の胸倉を掴み、グッと引き寄せられる。
そして奴がもう片手に持った、割れたガラス瓶の尖った先を目の前に突き付けられて、少しでも動けば今にも刺さりそうな距離。
「…その綺麗な顔も、生意気な目も。
何でも熟す天性の才能も……。
全部全部、大っ嫌いなんだよッ…!」
「っ……?」
絞り出されたような、アランの語尾の小さな叫びに…。
微かな違和感を感じた瞬間だった。
部屋の扉がバンッ!と勢い良く開いたと思うと…。
「うちの配達人に、手荒な事はご遠慮願います。」
俺の耳に届く、落ち着く声。