夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「依頼内容を達成、契約期間は本日で終了です。
…迎えに来ましたよ、ヴァロン。」
「っ……シュ、ウ。」
まさかと思いつつも、優しい声と、横目で親友の姿を確認したら…。
スッと、動揺していたザワつきが消えていく。
「ヴァロン様を放して下さい。」
「いくら依頼人でも、配達人の扱いには限度があります。
ボク達調査員はそれを見守り、時には罰する事も出来るんですよ?」
冷静になって気付いたら、レナとレイが俺の胸倉を掴んでいるアランの両脇に立って、奴に向かって拳銃を突き付けていた。
「…どうやって侵入した。」
「侵入なんて人聞きが悪いですね。
”依頼人の夢を叶えたら、配達人を回収に上がる場合がある”と契約書に記載されています。
それに、ちゃんと正面から入ってきましたから何も破損はしていません。」
アランの問い掛けに、シュウが本気で笑っていない笑みを浮かべて答えると…。
奴はゆっくり俺の胸倉を放した。