夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「…ううんっ。
便りがないのは、元気な証拠!…だよ。」
私は笑顔で首を横に振ると、編み物に熱中して気を紛らわそうとした。
……。
本当は、何度も何度も…。
手紙も電話も考えた。
でも、その度に怖くて…。
もし、手紙を書いても返事がなかったら…?
もし、電話をしてそっけない態度をされたら…?
……。
いくら仕事の顔のヴァロンだと分かっていても、その方がきっと悲しくて…。
余計に寂しくなって、しまう。
だからこのままでいい。
最後に自分の目で見たヴァロンを、信じる。
……そう思いながらも。
産月が近くなる毎に募ってくる不安を、完全に拭う事が出来ない私がいた。
……
………。