夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「……おう。
ありがとな、シュウ。」
俺がそう言うと、身体を離したシュウが顔を見合わせて微笑んでくれた。
本当に”終わったんだ”と実感して、ふとアランを見ると…。奴は俺に背を向けていた。
気になる事がないと言ったら、嘘になる。
…でも。
今は、帰りたい。
ただただ、アカリとヒナタに会いたくて仕方がなかった。
俺はアランの背中に深く頭を下げると、すぐに気持ちを切り替えて部屋を飛び出した。
……。
そして、俺には最後にもう一つやる事がある。
ヴァロンに戻る前に”マオ”として生きた自分が、
最後にどうしてもハッキリさせなくてはいけない事。
俺は、この屋敷の”マオの部屋”を目指した。
……
………。