夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
視線を泳がせながら、口元に手を当てて…。
きっと愛しい人を思い浮かべていたであろう彼が、ゆっくり答えてくれる。
「///…夢を……。
俺の夢を叶えられる、唯一の人…です///。」
彼のその言葉と、そう言った時の表情から…。
全く入り込める隙間がないくらいに”敵わない”と、悟った。
「…羨ましいです。
そんな風に想われて、その方は幸せですね。」
心の底からそう感じて微笑む私に、すっかり”マオ様”から素に戻ってしまった彼が自然に惚気る。
「///…いや。幸せに、してもらってるのは…。
いつも俺の方、だから……///。」
「まあ!ふふっ…///。」
その幸せそうな彼の姿に、ヤキモチを妬く感情も、彼の本性を怪しむ気持ちも起こらなかった。
「…最後に、お手伝いさせて下さい。」
私はお部屋にある彼の荷物を一緒にまとめて、帰り支度を手伝った。