夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「ほ、ほら!
ヒナタ〜猫さんだぞ?」
ベッドに上がると、自分もヒナタの近くでうつ伏せになり、目の前で猫のぬいぐるみを動かしてみる。
すると…。
猫のぬいぐるみを見てヒナタは泣き止むと、ゆっくり手を伸ばして、ぎゅっと握って自分に引き寄せた。
顔の部分を掴んでじっと見つめた後、ぱくっと耳の部分に食い付きながら嬉しそうに微笑んでいる。ホッと一安心。
「///っ…へへっ、気に入ったか?」
「!…可愛い。
そのぬいぐるみ、どうしたの?」
俺がヒナタの反応を見て満足気にしていると、お風呂の準備をしていたアカリが傍に来て言った。
「ん?ああ、作ったんだ〜。」
「えっ?ヴァロンの、手作りっ?」
俺の何気無い返答に、アカリは驚いたような声を上げると、自分もベッドに座りぬいぐるみで遊ぶヒナタを見つめる。
そして…。
「……ずるい。」
「?……へ?」
ボソッと聞こえた声に俺がアカリを見ると…。
彼女は少し伏し目がちで唇をキュッと結んでいた。