夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】

「ホ、ホントに…いいの?
これからは写真、撮っても…いいの?」

「ああ。…その代わり、上手く笑えなくても怒んなよ?
慣れてねぇから、ちょっと時間かかるかも…。」

念の為にもう一度おずおずと尋ねる私に、ヴァロンはそう答えると…。私の手を引いてベッドに座らせて、腕にヒナタを抱かせると、自分もその隣に腰掛け、自撮りするようにカメラを構えた。


「こんな感じでみんな写ってんのかな?
…ま、いいや。撮ろうぜ。ちゃんと笑えよ〜。」

「!…えっ?いきなり?
ちょ、ちょっと待っ……。」

突然の展開に戸惑う私をよそに、ヴァロンはカシャッとシャッターを切った。

……。
あっという間の出来事で、せっかく初めての家族写真なのに絶対に上手く笑えなかった。


「も、もうっ…!
いきなり撮るから、絶対に変な顔してるよ〜。」

「んな事ねぇよ。
アカリは普段から可愛いじゃん。」

「///っ……。」

拗ねる私に、サラッと嬉しい言葉を言ってくれるヴァロン。
< 177 / 290 >

この作品をシェア

pagetop