夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「…あの人達……。あ、俺の両親さ…。
多分、愛し合ってたんだよね。」
私の質問に応え様と、ヴァロンは少ない記憶を思い返すようにしながら教えてくれた。
「…父さんが来る時は、微笑ってたんだ…母さん。俺がどんなに頑張っても、あんな顔してくれないのに…。……悔し、かった。」
そう言葉を紡ぐヴァロンの表情は、儚げで、切なくて…。でも、綺麗で…。
きっと子供の時、ずっと両親の事をそんな風に見つめていたんだと…思った。
「……ま、仕方ないよな。
愛し合ってたのに二人が結ばれなかったのは…きっと俺のせいだから……。」
「っ……。」
「…俺がこの容姿じゃなかったら……。
二人に似てたら、もしかしたらずっと一緒に居られた…そんな未来があったのかもね。」
「っ…ヴァロンは、ッ…このままでいいんだよっ…!」
せっかく私の為にヴァロンは話してくれているのに…。私は耐え切れなくなって叫んだ。