夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「ヴァロンはっ…そのままでいいの……ッ。
見た目も、中身もッ…今のままでいいっ…!」
上手く伝えられているか分からない。
私にはヴァロンの様に素敵な魔法の言葉は言えないけど、精一杯の気持ちを伝えたかった。
…けれど。
大事な時に、突然私が叫んでビックリしたヒナタが「ふぇ〜ん!」と、大きな声で泣き出してしまった。
「!…あ、っ…ご、ごめんね。
ヒナタ…ッ、泣かないで……っ。」
必死にあやそうと抱きながら揺らしたり、背中をポンポンッと叩いて慰めるが、なかなか泣き止んでくれない。
その内に、なんだか私まで涙が溢れてきてしまって…。色んな意味で情けなくて俯いた。
私の気持ちに応えてヴァロンは話してくれてるのに、辛くて苦しかったのは彼の方なのに…。
何で私が泣いてるんだろう…。
ヒナタを抱き締めて涙を流す私。
何とか涙を止め様と片手で拭っていると、泣いている私達をフワッと大きな腕が包む様に抱き締めてくれた。