夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「……うん。
俺もね、俺で良かったって…思ってる。」
そのまま…。
私とヒナタを抱き締めながら、ヴァロンが囁くように伝えてくれる。
「この容姿だから、夢の配達人になれた。
夢の配達人になって、アカリに逢えた。
…アカリと恋をして、結婚して、ヒナタに逢えた。」
嬉しい愛の言葉なのに、ギュッと抱き締められる腕に力を込められたら…。
また、涙が溢れてきた。
「……ありがとう。
俺の家族になってくれて、ありがとな。」
ゆっくり顔を上げたら、そこにあったのは幸せそうなヴァロンの笑顔で…。
眩しい位に輝いていて、胸が締め付けられる。
「……ったく。
ママは泣き虫だね〜?ヒナタ〜。」
私より先に泣き止んだヒナタの頬をぷにぷにと人差し指でつつきながら、ヴァロンが微笑んでる。
私はこの笑顔を、一生守りたいと思った。