夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
私のお父さんが亡くなって息子を失ったお祖父様にとって、ヴァロンは孫娘の婿と言うよりは、義理の息子同然の存在。
ヴァロンの仕事開始予定に合わせて港街に帰ると決めた日の前夜は、どうしても男同士で飲みたかったみたい。
どんな話をしたのか気になるけど、今の彼に聞くのはちょっと酷だから後日にしよう。
「ヒナタ〜明日には港街に着くよ?
新しい生活、楽しみだね〜。」
ベッドの上で猫のぬいぐるみで遊んでいるヒナタに話し掛けると、今日もご機嫌でにこにこ笑っている。
港街のお家で始まる新しい家族での生活に、私は胸を膨らませていた。
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