夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
【夢の配達人隠れ家/シュウの仕事部屋】

港街に帰ってきた翌日。
シュウに組まれた予定通りに、俺は午前中に医療施設で健康診断を受けた。
担当に付いてくれたのがホノカさんだったお陰で、変に緊張する事もなく順調に全ての検査が終わる。


「よっ、シュウ。終わったぜ〜。」

検査が終わったら部屋に来るように言われていた俺は、医務室を出るとシュウの元を訪れた。


「ヴァロン、お疲れ様です。
すごい、終了予定時間ピッタリじゃないですか。」

「ああ、ホノカさんが手際よくやってくれたからな。
…あ〜、腹減った〜。シュウ、これ食っていい?」

健康診断を受ける際、昨夜20時以降は絶食と言われた為、朝食も抜きでもう限界。
部屋に入ってソファーに座ると、俺は返事を待たずに机の上に置いてあったお菓子やらを食べ始める。
その様子を見て、仕事机に着いていたシュウはため息を吐きながらも微笑んだ。
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