夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「?……依頼内容は?」
「デートです。」
「……。
……。……は?」
気になって尋ねた俺に返ってきた信じられないシュウの言葉に、思わず呆気に取られて立ち止まった。
こいつ、何言ってんだ?
と、背中を見つめていると…。振り返ったシュウが微笑んで、もう一度言う。
「デートですよ。
今日の依頼人は、ヴァロンとデートしたいそうです。」
「……。」
あんまりにも爽やかな表情で言われて、言葉を失う。
本気、か?
コイツ、本気で俺に仕事でデートしろって言ってんのか?
若くて若干チャラかった時は”恋人の代わりをしてほしい”とか、確かにそんな依頼を受けた事もある。
でも、ここ10年位は断ってきたし…。シュウだって俺が女関係の依頼は嫌々だって知っている筈だ。
……それに。
………。
俺の頭の中に浮かんだのは、アカリ。