夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「…なんで、アイツ…ばかっり……。
アイツなんて……の……クセに……。」
「!……。」
背後から聞こえた、アラン様の呟き。
思わず振り返ろうとしたが、私が居る場所はすでに部屋の外の廊下で…。
レナ達が私が部屋を出たと同時にバタンッ!と、扉を閉めていた。
……。
視力を徐々に失う病。
その病と付き合う様になってから、私はいつか完全に視力を失う前に、それを補う力を養うようにしていた。
その一つが、聴力。
遠くの物音や、人の言葉を常に聞き逃さない為に磨いてきた力。
その力が、きっと普通の人には届かなかった最後のアラン様の言葉をハッキリさせてくれて…。
私の中に、”もしかして…”と思う一つの推測が浮かび上がったんだ。
……
………。
〈回想終了〉