夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
【夢の配達人隠れ家/シュウの仕事部屋】

「…今回の健康診断が、実はあやつの真相を探る為のものだと知ったら…揉める事になるかも知れんぞ?」

それでもいいのか?と、言いたげに心配そうな視線を私に向けるマスター。

私が黙って過去の事を探っているとヴァロンが知ったら、間違いなく傷付ける事になるだろう。
…でも。素直に話して、もし私の推測が間違っていれば…それもまた彼を傷付ける事になる。
辛い過去を無理矢理こじ開ければ、また昔のヴァロンに戻ってしまうかも知れない。

私は、ヴァロンに微笑っていてほしい。
君が私に夢をくれたように、私もヴァロンに幸せな夢をずっと見せてやりたい。


「…構いません。
ヴァロンの親友として、きっと私が出来る最後の事です。」

マスターが…。
父が年齢的にマスターとしての職務が辛くなってきている事に、私は気付いていた。
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