夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「…いいの。
”デートで男が女の為にお金使うのは基本!”って、昔リディアに言われたから。
”ただし、デートする相手はちゃんと選ばなきゃ大変な事になるわよ〜”…てな?」
そう言って、ヴァロンさんが懐かしそうに微笑むから…。
私もつられて、微笑っちゃった。
「誕生日プレゼント、17年分にしたら…まだまだ足りねぇけどさ。
ユイが喜ぶ物をやりたいから、受け取ってくれよ。なっ?」
「///……はい。
ありがとう、ございます!」
いつの間にか…。
ヴァロンさんの言葉と表情に、不思議と気持ちが軽くなって…。私は素直にお礼を言っていた。
人に物を貰ったり奢ってもらう事が苦手で、いつも嬉しいけど素直に喜べなかった私。
でも、今はすごく幸せ。
憂鬱な事も、心の蟠りも、ヴァロンさんの傍に居ると解けていく。
ずっと一緒に居たいと、思わせてくれる人。