夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】

「ヒナ〜ただいま。良い子にしてたか?」

問い掛けに、にぱっと可愛い笑顔で答えるヒナタをヴァロンはベビーベッドから抱き上げると…。


「ほら、ヒナ。
ヒナのお姉ちゃんだぞ〜。」

と、嬉しそうに傍に居るユイちゃんを紹介した。

ヴァロンはとても幸せそうに、微笑っていた。
この笑顔を見ると、戸惑いや不安もなくなる。
彼のように、人を美しい気持ちで受け止めなきゃって…自然と思えるの。


「///…私の、妹?」

「おう!ヒナタって言うんだ。」

驚いた様子で見つめるユイちゃんの手に、ヴァロンがそっとヒナタを手渡す。
無邪気なヒナタは人見知りもせず、まるで自分のお姉ちゃんだと分かっている様に手をバタバタして微笑っていた。


「///…可愛い。」

ヒナタをとても優しい瞳で見つめるユイちゃん。
不思議と、その眼差しがヴァロンに似てる。
美しく強い、優しい瞳。
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