夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「たくさんの幸せを、貰ってるのは私も同じ。
ヴァロンが居てくれるだけで、私も毎日幸せいっぱいだよ?
…私の方こそ、ありがとう。」
背伸びをして、ヴァロンに口付けて…。
ゆっくり顔を離して、驚く。
「!……ヴァロン?」
「!っ……あ、わりぃ…ッ。」
ヴァロンの瞳から、流れている涙。
彼はパッと私から離れると、背を向けてソファーに座った。
「なんか…。最近、涙腺が緩んでんのかな?
…ごめん。いい年して、格好悪くて……。」
涙を手の甲で拭いながら、笑って見せるヴァロンの姿が…。何かに怯えている様に、見える。
まるで親のご機嫌を取るみたいに、無理して笑ってる…子供みたい。
「……なんで、謝るの?」
私はソファーに座っているヴァロンに歩み寄ると、傍で立ち膝になってそっと手を握った。