夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「泣くのがそんなにいけない事なら、私の方がたくさん謝らなきゃいけなくなっちゃう。」
私がそうくすくす微笑いながら言うと、”確かに”って表情をしてヴァロンも微笑ってくれた。
子供の頃出逢った時は、最初怖い人なのかと思った。
でも、すぐに優しい人だと分かった。
”バロン”の姿で再会した時は、とにかく格好良くて…。王子様の様だった彼。
大人で、弱い部分を全く見せなくて、完璧や天才って言葉がピッタリだった。
確かに、私が惹かれて恋をしたのはそんなヴァロンだけど…。
今、私は躊躇なく言える。
全てをひっくるめて、今のヴァロンが1番大好きなの。
「私は、ヴァロンのどんな面を見ても大好き。
絶対に何度も恋をして、”その時”のヴァロンを好きになるよ。」
「……。絶対、に?」
私の言葉に、ヴァロンは呟くように尋ねてくる。