夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
その、私を見つめる彼の瞳は揺れていた。
いつもの自信に溢れた強い眼差しじゃなくて…。自分の質問に自信がなくて、返答を恐れている様だった。
「っ……わりぃ。
アカリの事、信用してねぇ…みたいだな。
……ごめ…。」
笑顔を作って、私の頭を撫でようとしたヴァロンの手を掴むと、私はその手の小指と自分の小指を結んで見つめた。
「絶対!絶対、ぜ〜ったい!
約束するよ。ウソついたら、針千本飲ませていいから。」
約束の指切り。
私の言葉と行動に、ヴァロンはようやく安心した様に微笑ってくれた。
……。
当たり前の毎日が、幸せが、怖い。
やっと自分に訪れた穏やかな日々に怯える彼。
この時に交わした約束を、私が果たす時は…。
そんなに遠い未来じゃなかった。
……
………。