夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】

アラン様にマオ様専属の使用人として命じれた時の、ついさっきの…少し前の自分が嘘みたい。
嫌で、怖くて、仕方なかった…筈なのに……。

またも思わずじっと見つめてしまっている私に気付いたマオ様が、首を少し傾げた瞬間。


///っ……。

交わった美しい視線に貫かれて心と身体が騒ぎ出した。

”この人になら”と…。
触れられてもきっと、嫌じゃない。

……ううん。
触れてみたいとさえ、思ってしまう。


私は、おかしくなってしまったの…///?

自分の中に湧き上がる初めての感情。
なんだか急にマオ様に見つめられるのが恥ずかしくなってきて…。
感情が高ぶって涙が溢れそうになった時。


「……じゃあ、まずは自己紹介。
貴女の名前を教えてもらっていいですか?」

「!……。
……。え?……。」

「名前です、名前。
このままじゃ、僕はずっと”貴女”と呼ばなくてはいけないんですが…。」

呆然とする私に、マオ様が言った。
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