夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
【夢の配達人隠れ家/医務室】

「!…ヴァロンさん。
せっかくの休日なのに、呼び出してしまって申し訳ありません。」

買い物をすませてアカリ達を自宅に送ると、俺はさっき通信機に連絡をくれたホノカさんの元を訪れた。


「いや、大丈夫だよ。
ホノカさんが俺を呼び出す、って事は…。相当な急用なんだよね?」

進められた椅子に腰掛けてそう尋ねると、ホノカさんが明らかにビクッとした様子で表情を曇らせる。

通信機に連絡をもらった時から、なんとなく予想はついていた。
初めはシュウ関係の事かと思ったが、ホノカさんの表情から考えられる事は一つ。


……でも。
俺はその現実を、受け止めたくなかったのかも知れない。
自分からはそれ以上口にせず、ホノカさんを見つめて返事を待った。

すると、ホノカさんは俺の正面に座って…。
一通の、少し大きめの茶封筒をテーブルの上に差し出す様に置いた。
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