夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
楽しくて気が緩んで笑った私の行動は、身分差を考えたら間違いなく無礼に当たる事。
そして何より怖かったのは…。
どうしようっ…。
マオ様に、嫌われてしまうかも知れない…っ。
思わず真っ先に脳裏に浮かんだその感情。
仕事を辞めさせられる事よりも先に、この方に嫌われてしまったらどうしよう、という恐怖が…私を襲った。
……でも。
「?……犬?
…猫にしか見えないと思うけど……犬??」
怖くてギュッと目を閉じて俯いていた私の耳に聞こえてきたのは、そんなマオ様の声。
恐る恐る目を開けて様子を伺う様に見ると、私の瞳に映るのは…ご自分で描いた絵をまじまじと見つめて首を傾げるマオ様の姿。
その、無邪気な子供の様な表情と仕草に不安が解ける。
「///……。
猫を描くなら、こんな感じだと思います。」
私はマオ様の手からペンを取ると、紙に自分も猫の絵を描いて見せた。