夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「出来れば打ち合わせの後、食事を用意してもらえると嬉しいです。
その席にはぜひ、アカリ様も。」
「あ、ありがとうございます…!」
アラン君の気遣いに私は喜び、思わず手を取ってお礼を言った。
……しかし。
「なぁ?マオ。
それならお前も異存はあるまい?」
そう言って再び視線をヴァロン君に移すアラン君につられて、私も彼を見ると…。
「!ッ……。」
思わずゾクッと、身が震えた。
ヴァロン君のアラン君を見る瞳の、鋭さに…。
獲物を狙う、獣のような…瞳。
……。
でもそれは一瞬で、ゴクッと息を飲んだ次の瞬間…ヴァロン君は微笑んだ。
「勿論です。
アラン様がそうおっしゃるのなら…。
お邪魔させて頂きます、アルバート様。」
穏やかな口調でそう言うヴァロン君の姿に、さっきの眼光は気のせいだったのかと…思う。
目の前の彼がヴァロン君なのか、マオなのか…。
私はおかしな胸騒ぎを、感じていた。
……
………。