夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
〈回想〉
【自宅/寝室】

「…ヴァロン?どうしたの?」

就寝の準備が整い私がベッドに入ろうとすると、ヴァロンは近くで立ったまま何か言いたげにしていた。
私が首を傾げて見つめていると、彼が呟く。


「……あの、さ。
……。少しだけ…触れても、いいかな…?」

「……え?」

「…ずっと、触れてねぇから……。
その、アカリの素肌に…触れたい。」

「……っ///。」

ヴァロンの声は小さいけど、静かな寝室では十分過ぎるくらい聴こえた。
”触れたい”と言われてカアッと真っ赤になる私を見て、彼は慌てて首を横に振る。


「あ!ごめっ…違ッ…///。
へ、変な意味じゃなくてっ…!///っ…その……。
暫く、触れられねぇから…素肌で、抱き合いたいって…思って……///。」

そう言うヴァロンの表情。
今までに見た事ない位、真っ赤だった。
< 6 / 290 >

この作品をシェア

pagetop