夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
さすがにヴァロンに文句を言ってやりたくて、私が部屋に乗り込もうとドアノブに手を伸ばしかけると…。
その手をパシッとアカリに掴まれた。
「!っ…。アカリ…?」
ハッとしてアカリを見ると、彼女は俯いたまま私の手を引いて足早に歩き出す。
「アカリ?
っ…ねぇ、アカリ…?」
「……。」
私の呼び掛けに返事もせず、アカリは黙ったままで歩みを止めない。
私はアルバート様の部屋を気にして後ろを振り返りながらも、アカリの手を振り払う事も出来なくて…。
階段を上がり、自分の部屋に戻る廊下を歩く彼女と一緒に歩いていた。
……
………。