夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
アカリは、泣いていた。
……。
けど、微笑んで…いた。
嬉しそうに、幸せそうに、微笑んで…いた。
その表情に”何故?”と、言葉を失う私。
すると暫くして…。
彼女がゆっくり口を開く。
「…約束したの、ヴァロンと。」
「!……え?」
「寄り道せずに、真っ直ぐ最短で私の所に帰って来て、って…。
ヴァロンは、それを覚えてて…くれた。」
「……。」
アカリに言われて、私はさっきヴァロンが言った言葉を思い出す。
”休暇を頂けるのでしたら、他にやる事があります。
…仕事を1日でも早く終わらせる。
今、私にはその事しか頭にありませんから。”…。
一見冷たく聞こえる、言葉。
仕事の事しか考えてないと思える、言葉。