夢の言葉と陽だまりの天使（下）【夢の言葉続編③】

【競馬場/特別観覧席】

勝負の日、当日。
天候は、どしゃぶりの雨。


「やあ、マオ君。
せっかくの勝負の日なのに生憎の雨だね。」

待ち合わせをしていた特別観覧席の入り口。
相手の会社の社長、ロイス様が俺に微笑みながら声をかけてきた。


「ロイス様。
本日は素敵なお席をご用意して頂き、ありがとうございます。」

「いいんだよ、いいんだよ！
今日はうちの馬にとって晴れの舞台だからね！勝利の姿を一緒に眺めようじゃないか！」

俺が挨拶をして軽く会釈すると、いかにも自信満々と言った感じにロイス様は上機嫌。
自分の持ち馬が今日のメインレースで絶対に勝つという、確信に近い自信があるのだろう。


……そう。
これが、俺とロイス様との勝負。
どの馬がメインレースで勝つかを当てる勝負だ。