夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】

そして、雌馬。
人間同様、雌馬はどうしても雄馬に筋力や体力が劣り、雌馬限定のレースならまだしも今日のレースのような混合戦では間違いなく不利。


「……は、ははっ…ははははッ!」

俺の予想を聞いて、暫く呆気に取られていたロイス様は大声で笑い出した。


「はははっ…!
マ、マオ君!冗談はよしたまえ!
そりゃあ、私のキサラギに他の馬が敵わないと分かっていてもっ…そんな投げやりな……。」

「いえ。僕は本気ですよ。」

「……。」

「投げやりな気持ちでも、適当でもありません。
勝つのはレインボーデイです。
この馬以外に、優勝馬はありません。」

俺の言葉に、ロイス様から笑顔が消えて…。
睨むような目付きで見つめられる。


「……君には失望したよ。
もう少し期待出来る、賢い男だと思っていた。」

ロイス様は呆れて溜め息を吐くと、席を立ち上がった。
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