Amour couleur~色をくれた君へ~
涙色
今日は、クラスのみんなと遊ぶ日だ。
俺は、朝、ポストを確かめた。そこに手紙が入っていた。……同じ便箋だ。
送り人には、木嶋 菜留と書かれていた。
「また……?」
その手紙には、今日絶対読んでと書いてあったのを、俺は見落としていた。
「羽陽、私たちも、買い物に行ってくるわね。たぶん、羽陽より、帰ってくるの早いと思うけど。いちよう、伝えといたからね。」
と母さんは笑った。
「分かった。」
「いってらっしゃい!」
「行ってきます。」
「みんな集まったかな?」
鳥野が聞くと、隣にいた川村が頷いた。
「では、では、くじを引いてくださーい」
「くじ?」
「そそ、男女ペアーになるか、奇蹟的に男男か、女女ペアーになるかは、君の運次第!でも、男女ペアーのくじの方が、多いけどね。で、ペアーになった子で、宝探しをしてもらいマース!」
「「おーー」」
みんなが楽しそうにざわざわし始めた。
「あー、俺彼女いるのに、罪な男。」
「誰とペアーだったんだよ。」
「中村さん!」
「じゃ、大丈夫だな。中村も彼氏いるだろ。」
「どっちも罪な……」
「はいはい」
「次、成宮くーん」
俺はくじを引いた。
「さ、何番?」
「えーと……14番」
「14は……あ、木嶋さーん!成宮くんとペアーだよー!」
木嶋?まじか。
「よ、よろしくな。」
「うん」
木嶋はちょっと笑ったようだった。
「宝探しは、このテーマパークの中にあるらしいの。全員参加にしといたから、みんな絶対にやってね!では、こちらへ、係の人が説明してくれるよ。」
みんなぞろぞろと動き出した。
「宝箱な…」
「ありそうな所は…」
と、地図を見ている木嶋は何かを見つけたのか、俺の服の裾を引っ張った。
「ん?」
「……これ、乗ってもいい?」
「どれ?」
指さしたのは、新しく出来たジェットコースターだった。
「あぁ」
初めて話したのに、前から知っていたかのような感じで、スムーズに話すことが出来た。
「あ!あったよ、成宮くん」
「ホントだ。」
中身を開けてみる。
「これは……」
「ペアネックレス?」
俺と木嶋は顔を見合わせた。
「か、可愛くない……?」
俺はちょっと笑った。
「そうだな。貰うか。」
シルバー色の羽型のネックレスだった。右翼と左翼に分かれている。
右翼には、ピンク色の宝石が付いていて、左翼には、水色の宝石が付いていた。
宝石って言っても本物ではないが。
「私、ピンクの方欲しい。」
「どうぞ」
なんだかんだで時間は過ぎ、帰りの時。
「楽しかったか?少年」
「なんだ、水沢。オッサンみたいなこと言って」
「オッサン…( ˙灬˙ )じゃねぇよ!俺は、ピチピチの16だぜ!」
俺は笑った。
帰り、途中まではみんなと一緒でだんだんと分かれていき、俺と木嶋だけになった。
「木嶋って家こっちなんだ」
「うん。成宮君もだったんだね。」
家の近くに来た時、沢山人が集まっているのが見えた。
「なんだ?」
「行ってみる?」
そこには、救急車も止まっていた。
運ばれる人が見え……
「かっ……」
「母さん!?」
俺は人と人の合間をすり抜けるようにして走った。
「母さん!!」
なんで……
「俺も一緒に乗せてくれ!!」
救急隊員の人か俺を見て頷いた。
手術中、ずっとそわそわ。
木嶋と、水沢が駆けつけてくれて、俺の背中をぽんと叩いた。
次の日
母さんは、
……
死んだ。
……
俺は、朝、ポストを確かめた。そこに手紙が入っていた。……同じ便箋だ。
送り人には、木嶋 菜留と書かれていた。
「また……?」
その手紙には、今日絶対読んでと書いてあったのを、俺は見落としていた。
「羽陽、私たちも、買い物に行ってくるわね。たぶん、羽陽より、帰ってくるの早いと思うけど。いちよう、伝えといたからね。」
と母さんは笑った。
「分かった。」
「いってらっしゃい!」
「行ってきます。」
「みんな集まったかな?」
鳥野が聞くと、隣にいた川村が頷いた。
「では、では、くじを引いてくださーい」
「くじ?」
「そそ、男女ペアーになるか、奇蹟的に男男か、女女ペアーになるかは、君の運次第!でも、男女ペアーのくじの方が、多いけどね。で、ペアーになった子で、宝探しをしてもらいマース!」
「「おーー」」
みんなが楽しそうにざわざわし始めた。
「あー、俺彼女いるのに、罪な男。」
「誰とペアーだったんだよ。」
「中村さん!」
「じゃ、大丈夫だな。中村も彼氏いるだろ。」
「どっちも罪な……」
「はいはい」
「次、成宮くーん」
俺はくじを引いた。
「さ、何番?」
「えーと……14番」
「14は……あ、木嶋さーん!成宮くんとペアーだよー!」
木嶋?まじか。
「よ、よろしくな。」
「うん」
木嶋はちょっと笑ったようだった。
「宝探しは、このテーマパークの中にあるらしいの。全員参加にしといたから、みんな絶対にやってね!では、こちらへ、係の人が説明してくれるよ。」
みんなぞろぞろと動き出した。
「宝箱な…」
「ありそうな所は…」
と、地図を見ている木嶋は何かを見つけたのか、俺の服の裾を引っ張った。
「ん?」
「……これ、乗ってもいい?」
「どれ?」
指さしたのは、新しく出来たジェットコースターだった。
「あぁ」
初めて話したのに、前から知っていたかのような感じで、スムーズに話すことが出来た。
「あ!あったよ、成宮くん」
「ホントだ。」
中身を開けてみる。
「これは……」
「ペアネックレス?」
俺と木嶋は顔を見合わせた。
「か、可愛くない……?」
俺はちょっと笑った。
「そうだな。貰うか。」
シルバー色の羽型のネックレスだった。右翼と左翼に分かれている。
右翼には、ピンク色の宝石が付いていて、左翼には、水色の宝石が付いていた。
宝石って言っても本物ではないが。
「私、ピンクの方欲しい。」
「どうぞ」
なんだかんだで時間は過ぎ、帰りの時。
「楽しかったか?少年」
「なんだ、水沢。オッサンみたいなこと言って」
「オッサン…( ˙灬˙ )じゃねぇよ!俺は、ピチピチの16だぜ!」
俺は笑った。
帰り、途中まではみんなと一緒でだんだんと分かれていき、俺と木嶋だけになった。
「木嶋って家こっちなんだ」
「うん。成宮君もだったんだね。」
家の近くに来た時、沢山人が集まっているのが見えた。
「なんだ?」
「行ってみる?」
そこには、救急車も止まっていた。
運ばれる人が見え……
「かっ……」
「母さん!?」
俺は人と人の合間をすり抜けるようにして走った。
「母さん!!」
なんで……
「俺も一緒に乗せてくれ!!」
救急隊員の人か俺を見て頷いた。
手術中、ずっとそわそわ。
木嶋と、水沢が駆けつけてくれて、俺の背中をぽんと叩いた。
次の日
母さんは、
……
死んだ。
……