僕に、恋してみたら?
「不公平だ……。不公平すぎる!!」
「まーた、胸の話?」
お姉ちゃんがカフェオレを飲みながら言う。
早々になんの話か理解されてしまったのは、胸のこと以外では特別悩みを口にしたことがないからだと思う。
他に悩みがないのは、ある意味幸せなことだと思うが、それでもわたしにとってこれは最大かつ最悪の悩みなのだ。
お母さんが「ご飯前にジュース飲むのやめなさい」と注意するも、聞く耳を持たないお姉ちゃん。
「わたしだけなんで小さいの……?」
「……茉帆、いいこと教えてあげようか」
お姉ちゃんがニヤリと笑う。
「いいこと?」