僕に、恋してみたら?


一体、どうすればいいのか。

考えたところで、得策が浮かばない。


自分の無力さにさえ、腹が立った。


ポタリと涙が地面に落ちたとき。


地面に人影が現れた。


……誰かいたの?


とっさに衣装を背中に隠して振り返る。

大きなドレスなので、隠しきれはしないけれど。


「茉帆ちゃん」

「どうして、ここに……」

「また泣いてる」



「水上、先輩……」





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