僕に、恋してみたら?
水上先輩は、とっても穏やかで、マイペースで。
ニコニコした笑顔が、とびきり可愛くて。
もしも、噂を事前に聞いていなければ。
キスシーンを目撃しなければ。
一度イジワルに迫られさえしなければ……。
つまり、今日が初対面であれば、プレイボーイだなんて印象は、微塵も抱かなかっただろう。
押し倒すとか、ムラムラとか。
そんなイメージ……全然わかないなぁ。
男の人はわからないものだな、なんて思いながら、ふと先輩の言葉に違和感を覚える。
わたしには、そんな気分にならない……?
「それって、先輩」
「ん?」
「わたしが、幼児体型だからですか?」
「別に、そんなことは言ってない……」「酷いです!!」
百戦錬磨な先輩も、わたしのことは、女として見れないというわけですね。
そうなのですね。
「茉帆ちゃん、僕になにかされたかった?」
「え……?」
「襲われたかったの?」