僕に、恋してみたら?


違うよお姉ちゃん。

先輩は、わたしに悪さしようとか、そんなこと考えていないよ。

とかなきゃ。

ちゃんと、誤解をとかなきゃ……!


「なにも僕は、茉帆ちゃんのこと、食べちゃおうなんて思ってないよ」

「信じられない」

「ひどいなぁ。僕って、君の中でそんな最低なやつなの?」

「そうよ。手当たり次第、女の子と関係持ってるらしいじゃん」

「でも僕、菜帆になにもしてないよね」

「……!!」

「僕なりに大事にしてたんだけどな。菜帆のことは」


動揺する様子のお姉ちゃんと、お姉ちゃんのことを呼び捨てにする先輩。


「……忘れたとは言わせないわよ、あのこと」

< 65 / 288 >

この作品をシェア

pagetop