僕に、恋してみたら?



それから3日、ケガを理由に、わたしは学校を休んだ。

実際のところ、歩くことはできたし、痛みだって、驚くくらいひいた。

だから、ケガなんて言い訳にすぎない。

全ては心の問題だ。


先輩にも、お姉ちゃんにも、誰にも会いたくなかった。

なにもかも避け、1人、部屋の中で過ごした。


誰もいない時間にお風呂に入り、誰かが帰ってくると自室にこもることの繰り返し。

ただ、そんなことをいつまでもしているわけにもいかず。


「行ってきます!」


4日目の朝、わたしはお姉ちゃんより一足先に、家を出た。


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