僕に、恋してみたら?


「先輩と関わってから、茉帆、雰囲気変わったな」

「え、そうかな……?」

「もう先輩に食べられちゃった?」


……なにを言ってるの?

柳くんの方がずっと、いつもと雰囲気が違う。


「やめときなよ。あんな人」

「離れて、柳くん」

「好きになっても辛いだけだ。俺なら茉帆のこと、悲しませない」

「柳くん……」

「先輩のことなんて、すぐに俺が忘れさせてやるよ」


――!?


柳くんの顔が近づいてきたと思った瞬間。

柔らかいものが、唇に、触れた。

< 88 / 288 >

この作品をシェア

pagetop