僕に、恋してみたら?
お姉系ファッションのお姉ちゃんに対し、姫系ファッションを装ったわたし。
淡い薄ピンクの生地に、レースやリボンのついたワンピース。
……可愛すぎやしませんか。
お姉ちゃんが少し前に着ていたやつだ。
路線を変更してからは封印していた、ふわふわ可愛い系のファッション。
まさか、わたしが着ることになるとは……!
サイズはお姉ちゃんがピッタリ着ていたので、わたしはゆったりめではあるがなんなく着れる。
強いていうなら、胸元がさみしい。いっそリンゴかメロンパンでも詰めてやりたい。
「うん。茉帆、カワイイ」
「派手すぎるよ……そこに買い物に行くくらい、Tシャツにジーンズでいいのに」
近所の大型ショッピングモールまでは、歩いて15分ほど。
こんな、お出かけ着みたいな姿じゃ、浮くんじゃないかな?
「せっかく女の子に生まれてきたんだから、お洒落しないと損だよ?」
「うーん……」
「次は、メイクね」
……はい?