Amour couleur～手紙をくれた君へ～

私へ

……

木嶋 菜留へ

私は、きっと今のあなたとは違う未来を選択しました。
でも、あなただって、まだやり直せるんじゃないかなって思うの。
もう1回、成宮くんの手紙を読んでみて。

……

過去の私からの手紙だった。
どうやって送ったのかはわからない。でも、私の書いた手紙を彼は、この時の私に渡してくれていて、それで、
｢未来が変わったんだ…｣

……

木嶋 菜留

あの日言えなかったことを、今頃だけどここに綴る。

俺は、正直あの時、なんて言葉をかけたらいいのかとか、頭の中でぐるぐるしてた。
でも、その中で一つだけ、これは絶対に言わなきゃって思った。

お前が好きだ。

その一言。
年をとっても取らなくても、俺はお前が、好きだ。大好きだ。

きっと、水沢も、朝野も同じこと言う。
二人もお前のこと好きなはずだから。

……俺の好きは、こいつらとは違うけど。
友達として、じゃなくて…わかってくれ。
(書いてて恥ずかしくなってきた。)

あと、俺に話してくれてありがとう。

俺はお前と知り合えてよかった。

……

もう一度、自分の手紙に目を落とす。
……

彼からの手紙の返事、かいしてあげて。
伝えられなかった気持ちを書いて。
きっと、大丈夫。
応援してるよ！