海の底に眠る祖国





『さて、バッジから画面が出てきただろう。そこで君たちのポイントが見れる』


確かに、目の前に自分の名前と0ポイントの表示。

ポイントってなんだ、スタンプカードか?と志乃が思っていたらガクン、と突然地面が揺れた。
どうやら、今志乃たちがいるフロアごとどこかに移動しているようだ。


『言っておくが、代表型世界大戦はポイント制度をとっている。大戦は半年間行われる予定だが、半年の間に生き残った奴らの出身国が7カ国に絞られない場合、ポイントで勝敗を決める』


放送のその言葉に志乃は少しホッとした。

戦争というのだから、皆殺しのようなものだと思っていた。
けれど、今の話から判断するに144人全員が生き残るのも可能だろう。

そう思っていたら、いくつもの扉がある場所に出た。
そして、床に並べられたたくさんのアタッシュケース。


『アタッシュケースは1人につき1つだ。中身はネオテーザー銃。高電圧弾も撃てるし、テーザー銃としてスタンガンのように使うも良しの優れものだ。弾数は1人50発』


ネオテーザー銃?
高電圧弾?
スタンガン?

志乃が状況を理解できないでいるうちにも、周りは当たり前のようにケースを開け始める。

そして慣れた手つきでガチャンガチャンと銃に弾を込め始める。

ボーッと座っているのは志乃だけの有り様だ。






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